次世代電動推進機 HARMO
ヤマハ発動機株式会社
GK京都のデザイン支援
次世代電動推進機「HARMO」のネーミング、ロゴタイプ、電動推進ユニットのデザインを担当しました。初代モデルでは、さまざまな船体との一体感を想定し、クリーンでエレガントなシルエットを実現しています。
2025年に発表された「HARMO」新モデルでは、コンパクト化と造形の見直しによって船体との一体感をさらに追求。初代モデルから続くデザインの考え方を発展させています。
さらに、電動化によって推進音が抑えられることに着目し、静かな水上ならではの新たな過ごし方を企画・提案。徳島のひょうたん島クルーズや小樽運河クルーズ、横浜みなとみらいe-Float Terraceでの実証運航などを通じて、これまでとは異なる水上体験の実現をサポートしています。
背景
ヤマハ発動機は、2050年までに製品のライフサイクル全体でカーボンニュートラルを目指しており、船外機の電動化にも取り組んでいます。また、環境性能だけでなく、操船の快適さや水上での新たな体験を生み出すことも重視しています。こうした取り組みから生まれた製品の1つが、次世代電動推進機「HARMO」です。
課題・目指したこと
環境負荷の低い電動推進機を、使いやすさとデザイン性の両面から魅力的な製品として実現することを目指しました。HARMOは、直感的なジョイスティック操船などの先進的な制御技術に対応しています。その高い技術力と先進性を視覚的に表現するとともに、さまざまな船体に調和する外観デザインを追求しました。
コンセプト
初代モデルから一貫して重視しているのは、推進機と船体との調和です。HARMOという名称にも、船体との一体感を想起させる「Harmony」の考え方を表しています。また、初代、新モデル共に「SMART & ELEGANCE」をデザインコンセプトに掲げました。
デザインプロセス
まず、マリン用品展示会向けのコンセプトモデルをデザインしました。この段階で、製品の目指す姿を表現する「HARMO」のネーミングとロゴも併せて提案・制作しました。展示会での反響を受けて正式開発へ移行し、「SMART & ELEGANCE」をコンセプトに初代「HARMO」のデザインを推進しました。
その後、2020年には北海道・小樽運河で実証運航を開始し、2021年には欧州での先行受注が発表されました。さらに、市場や用途の拡大を見据え、より高い汎用性を備えた新型「HARMO」の開発を進め、2025年に発表しました。また、観光地でのクルーズ運航などを通じて、電動推進機の新たな活用可能性の検証にも取り組みました。
具体的な表現
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調和を意識した初代モデル 初代モデルでは、さまざまな船体との一体感を想定し、後ろすぼまりのボートテールシルエットとすることでクリーンかつエレガントなデザインとしました。デザインコンセプト「SMART & ELEGANCE」に基づき、洗練された印象と次世代操船システムとしての先進性、高品質感やプレミアム感を表現しています。

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コンパクトを追求した新型HARMO 初代モデルとは異なり、一般的な船外機の取り付け方式に準拠することで、幅広い船種への搭載を可能にしました。初代HARMOの象徴であるボートテールシルエットは継承しながらも、幅と高さを極限まで絞り込み、コンパクトで凝縮感のある造形を実現。船体と自然に調和する、より一体感のあるデザインとしました。

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ネーミングとロゴタイプ 人・船・環境・社会との調和を想起させる名称として「HARMO」と命名。製品の識別性を担うロゴタイプによって、次世代電動推進機としてのブランドを形づくっています。

社会にもたらした価値
HARMOは、船舶の電動化による環境負荷の低減だけでなく、水上で過ごす時間の質を高める可能性へとつなげる製品です。電動ならではの静粛性によって、航行中も風や鳥の声、水の音、乗船者同士の会話を楽しみやすくなります。
徳島市の「ひょうたん島クルーズ」では、HARMOを搭載したボートを用いた実証運航が行われ、多くの方々に、ゆったりとした時間を感じられる水上散歩をお楽しみいただきました。
Credit
- クライアント
- ヤマハ発動機株式会社
- プロジェクト実施期間
- 2016年〜現在
- 領域
- プロダクトデザイン コミュニケーションデザイン
- 担当
- 家倉 周二 谷本 吏 小沼 健太郎 石田 祐基
- 受賞
- グッドデザイン賞 2022(BEST100)




